家族葬にすると費用が安くなりますか?

今回は「家族葬にすると費用が安くなりますか?」というテーマです。

「家族葬」、最近よく耳にするのではないでしょうか?

言葉から思い浮かぶのは「家族でするお葬式」といったイメージでしょうか。

まず「家族葬」についてご説明いたします。

◆「家族葬」とは?

「家族葬」とは、最近行われるようになったお葬儀のスタイルです(従来のお葬儀は「一般葬」として、区別しています)。
近親者、ごく親しい友人など、身内のみで行う小規模なお葬儀のことをいいます。

家族葬はごく近しい方のみの参列なので、人数は数名~30人程度です。
近親者、ごく親しい……どこまでを指すのか?という点については、特に定義があるというわけではありません。

家族葬と一般葬の違い

次に、家族葬は一般的なお葬儀とは何が違って、費用はどのくらい違うのかご説明したいと思います。

一般的なお葬儀とは、親近者、ご親族、ご友人、仕事関係の方、近所の方など
お亡くなりになった方が生前お付き合いがあった多くの方に参列していただくお葬儀です。

つまり、家族葬と一般葬の違いはお葬儀の規模です。
執り行うお式の内容はほぼ変わりません。

家族葬の流れを簡単にお伝えしますね
(葬儀社によって、同じ家族葬でもさまざまなプランがあります。内容が異なるものもあります)。

逝去された後の流れになります。

  • 葬儀社と打ち合わせ

    葬儀社の方に家族葬であることを伝え、プランを提示していただきましょう。
    生前、事前相談をして、葬儀社とお話ししてある程度決めておくとスムーズです。

    喪主の都合だけでなく、お寺(菩提寺)の都合や火葬場の空き具合などを考慮して、日程と場所を決めます。
    初めて喪主を務められる方は多いと思います。
    葬儀社の方がアドバイスしてくださいますのでご安心してよいと思います。

  • 親族や親しい知人、友人などへの連絡

    お葬儀に参列していただく方へ連絡し、お通夜、葬儀の日程や場所をお伝えします。
    また、参列をお願いしない方へは、家族葬で行うことをお伝えし、ご理解いただきます。

    お葬儀の日時はまわりの方にお伝えしないようお願いしましょう。
    なお、参列されない方へのお電話での連絡が難しい場合は、
    家族葬を終えた後にはがきなどで連絡するという方法もあります。

    葬儀社に相談してみると良いでしょう。

  •  お通夜→お葬儀→告別式→火葬

    お通夜からお葬儀、告別式、そして火葬までの内容は、ほぼ一般葬と同じです(プランによっては異なることがあります)。
    一般葬との大きな違いは、近しい方のみの参列のため、挨拶なども形式ばったものではなく、親しい間柄だからこその温かさがあることが多いです。

    弔辞などは省かれることもあります。

◆費用の差について

家族葬は一般的なお葬儀に比べ、費用を抑えることができます。

内容はほぼ同じなのに、なぜ金額に大きな差が生まれるのでしょうか。

その理由は葬儀の規模にあります。

家族葬はお身内を中心に少人数で行われるため、会場も小さめのお部屋で大丈夫です。
祭壇なども小さめのものでよくなります。

そして飲食代、返礼品代なども人数が少ないことから抑えることができます。

一般葬ですと予定以上の参列者の数になることもあることから、
多くの人が参列されても対応できるよう、大き目の規模のお葬儀を計画する必要があります。

費用面だけをみると、規模が小さいことから出費は抑えることはできます。

しかし、参列者が少ないということは、集まるお香典も少ないということです。

実質、喪主が負担する費用は、最終的には家族葬と一般葬の費用が変わらない場合もあります。

◆費用の差について

メリットもあればデメリットもあります。

① 家族葬に参列いただく方を選ぶのが難しいことも

近しい方といっても、どこまでなのか明確に決まっていないため、判断が難しいこともあります。

② 参列いただけなかった方への連絡

家族葬を執り行った後、参列いただけなかった方へ書面で連絡する必要があります。
後日弔問にいらっしゃる方も。

きちんと対応することが大切になります。

③ 参列者が少ないためお香典も少ない

お葬儀の規模は小さくなるため、お葬儀費用、飲食費、返礼品代などは抑えることができますが、
お葬儀の流れは基本変わらないため、一般葬と家族葬、最終的に費用面では変わらないこともあります。

◆まとめ

最後に「家族葬にすると費用が安くなりますか?」のお答えは

「家族葬は一般葬に比べると費用は安くなる」でした。

「家族葬」が近年多くなってきた理由としては社会的背景があります。

昔に比べて、親族やご近所の方との関係が希薄になったこと。
高齢化、少子化社会であり喪主になる方も高年齢であることも多いこと。

お葬儀に対する価値観の変化など、多くの理由があります。

そして、ここ数年急激に「家族葬」が増えたのは、現在も世界規模の問題である新型コロナウイルス感染症の影響です。

「家族葬」を不安なく執り行うポイントは、終活をしてエンディングノートにご自身が希望するお葬儀スタイル、見送って欲しい人などをまとめておくことです。

また、ご不安なことがあった際は葬儀社に相談する。
それが一番の解決方法だと思いますよ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。