『遺影写真の選び方はどうすれば良いでしょうか?』

今回のテーマは遺影写真です。

「自分だったら、どんな写真にしようかな?」お葬式に参列したことがある方は一度は意識したことがあるのではないでしょうか。
しかし、元気な時は後回しにしてしまうものです。

今回は知ってはいる、でも実際準備をする時はどのようにしたらよいのか、お伝えしようと思います。

まず「遺影写真」とは……

亡くなった方を偲ぶために、お葬式の際に祭壇などに飾る、亡くなった方のお写真のことです。

遺影写真は誰が選ぶのでしょうか?

基本的にはご遺族の方が選びます。終活をされていらっしゃる方は、生前ご自身で写真を準備されている方も多いようです。

では、どのような写真を選ぶ、もしくは撮影すれば良いでしょうか。

※終活とは……「人生の終わりのための活動」を略した言葉です。2012年ユーキャン新語・流行語大賞でランクインしたことで、終活という言葉が周知されました。

「終活」と聞くと、死を意識するネガティブなイメージを持つ方は多いと思います。自分の親に終活を勧めるのはちょっと……と

しかし実際はネガティブではなく、むしろポジティブなことです。生きている今を充実させるために、楽しむための活動です。

ご遺族の方が準備する場合

ご不幸は、ある日突然起こることが多いです。

お葬式をはじめ、葬儀のことは葬儀社の方が何を準備し何をしたらよいか段取りを教えてくれます。
それでもご遺族の方はしないといけないことがたくさんあります。そのひとつが遺影写真の準備です。

もしもの時に慌てないために遺影写真を選ぶポイントをあげておきます。

まず「遺影写真」とは、亡くなった方を偲ぶためのお写真です。お葬式に参列される方々に見ていただくものです。
ですから、できるだけお顔が大きく写っていることが大切です。

そして体は正面(少し斜めがキレイですよ)、目線はカメラ目線の写真を選びましょう。
証明写真や集合写真はお顔の部分が小さいので遺影写真の大きさに大きく引き伸ばした時に、ぼやけたり、画像が粗くなってしまいます。

ちなみに遺影写真の大きさはお葬式の規模にもよりますが、
祭壇用は四つ切り又はA4サイズ、お焼香台やお仏壇用にはL判(はがきサイズ)が多いです。

けっこう大きいです。

ですから元のお写真を大きく引き伸ばして使います。
そのような理由から、あまりお顔が小さく写っているお写真は避けた方が良いでしょう。

では、どのような表情で写っているお写真が良いでしょうか?

例をあげます。

「楽しい思い出の場所で撮ったお写真」「お誕生日など記念日に撮ったお写真」
「楽しくリラックスしている時に撮ったお写真」などが、その人らしさが表れ、明るい表情で写っていることが多いと思います。

証明写真のように真顔で真面目に写っているお写真より、亡くなった方の自然な表情のお写真が良いと思います。
亡くなった方を偲ぶためのお写真ですからお人柄を思い出すようなお写真が良いと思います。

そうは言ってもなかなか見つかるものではありません。

いい表情だな、と思っても背景が……等。

そういったときは遺影加工サービスを利用してはいかがでしょうか。インターネットで検索するとたくさんでてきます。

「加工」と聞くと不安を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
遺影用の写真加工は例えば「背景の変更や差し替え」「複数の人が写っている中から亡くなった方だけを残す」「洋服の着せ替え」「髪型を整える」などなど多種サービスがあります。

かえってどのサービスを利用すればよいか分からなくなってしまうなんてこともあります。
そんな時はまず葬儀社の方に相談してみてください。

ご遺族の方のご希望に合わせた提案をしていただけると思いますし、葬儀社で対応してくれることも多いです。

生前ご自身でお写真を準備しておく場合

基本的な考え方は遺族が準備する場合と同じです。

お気に入りの写真を撮る感覚で、好きな場所で好きなお洋服で撮っておくのも良いと思います。
記念日のような感覚で街の写真館で撮ってもらうのもいいですね。

大事なことなので何度もお伝えしていますが、遺影写真は亡くなった方を偲ぶためのものだからです。
このことからも、できるだけ亡くなった歳に近い歳の写真が望ましいことも分かります。

ただし、体調を崩されていらっしゃる期間が長くお亡くなりになった時は、体調を崩される前のお写真がよいかもしれません。
亡くなった方も元気な自分を思い出してもらいたいと思いますので。

最近では遺影をお写真ではなくイラスト自画像などを準備されている方もいらっしゃるようです。

元気な頃から、ご家族で話し合っておくのも良いでしょう。

「遺影写真の選び方はどうすれば良いでしょうか」のお答えとしては

「葬儀社の情報を得る手段なので、実際決める時は葬儀社に足を運びましょう」

です。

ご遺族の方がこの葬儀社にして良かった、と思える葬儀社を選ぶ。

そのためには

急に葬儀社を決めないと行けなくなった場合であっても、まず落ち着いて

※できるだけお顔が大きく写っている

※目線はカメラ目線

※自然な表情

※遺影加工を利用する

そしてなにより……

遺影写真は、お葬式に参列される方にとって亡くなった方の最後のお顔として記憶に残ります。
どのように記憶に残って欲しいか……と考えながら遺影写真を選んでいただければと思います。